2016年6月1日 厚別区民報原稿
市政改革に挑戦
「国の責任で抜本的な解決を」
「払える国保料にして欲しい!」は、多くの市民の願いです。国保料が高い理由の一つには、国保
制度が抱える構造的な問題として、国の負担すべき国庫負担率を大幅に引き下げてきたことがあげられます。国の負担を加入者に転嫁してきたため、その分国保料が払えないほど異常に高くなってきたのです。
今回の市議会では、札幌市国民健康保険条例の一部を改正する条例案が出されています。この条例案は、国保法施行令の改正に合わせ、保険料の賦課限度額、つまり国民健康保険料の最高額を4万円引き上げるもので3年連続となります。札幌市の賦課限度額の決め方は、収入や所得の一番高い世帯から数えて1.36%の世帯が該当します。具体的には、最高所得5億5千万円から822万円の世帯が同じ保険料の最高額89万円を払うことになります。しかし、中間所得層と言われる400万円2人世帯では、国保料455,050円が452,250円になり2,800円軽減されることになりますが、多くの世帯が年間10回で納付することから、1回の納付では280円の軽減にとどまり、負担軽減にはほとんどつながりません。ちなみに所得200万円での年間軽減額は1,060円です。
国は、今後も国保料の賦課限度額引き上げる方針ですが抜本的な解決にはならないのは明白です。札幌市も「国保料の負担感は非常に強い」と議会で認めているのですから、国への国庫負担率の大幅な引き上げを真剣に要求することが必要なのです。
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