厚別区民報原稿(2016年5月11日)
市政改革に挑戦
「これじゃ増税の意味わかんねぇ~」
安倍首相は、世界で一番、企業が活躍しやすい国を目指すことで、「大企業がもうけをあげ、いずれは家計に回ってくる」と述べてきました。しかし、アベノミクスで利益をあげた大企業と富裕層による税金逃れ、いわゆるタックスヘイブン(租税回避地)の利用実態が明らかになりました。これは、税率の低い国に巨額資産を移転させ、本来自国で負担すべき税金の支払いを回避するものと言われています。つまり、「ガッポリ稼いで税金は逃れる」という事です。一方、安倍内閣発足から3年間で、貯蓄ゼロ世帯は470万世帯増え、過去最高の1,890万世帯に達しました。所得が少ないため、子どもの入学準備や病気、失業など、いざという時のための貯えができない。貯えはあったが、年金や給料が減って、貯えを切り崩して暮らし、いよいよ底をついた。このような世帯は、2人以上世帯で30.9%に達し、単身世帯では過去最高の47.6%、ほぼ2人に1人というところまで広がっています。今や貧困問題は、世代を問わず、多くの国民が「ちょっとしたきっかけで自分も貧困に陥るかもしれない」と不安を抱きながら暮らしているのです。タックスヘイブンは、「合法的で何ら問題がない」と言いますが、各国の課税を逃れ、格差と貧困の増幅装置として、大企業と富裕層の求めに応じ合法化してきたこと自体が問題です。使うあてのない内部留保資金は300兆円を超え、タックスヘイブンを利用して税金逃れをするのですから、いくら大企業が利益を上げても、けっして家計には回ってきません。貧しい者が負担した税金によって、大企業と富裕層が蓄財するなど許されないことです。
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