2月の初め、道内の農漁村で働く方々と交流する機会がありました。話題は、もっぱらTPP。
各現場の報告を聞くとTPPは「トンデモナク・ピンチナ・プラン」です。
特に十勝は地域全体が怒っています。十勝は農業や酪農などの基幹産業を土台として、(ビート)製糖業、(製菓)製造業、観光業、サービス業、金融業など地域経済が成り立っています。
TPPは、全ての品目の関税を撤廃し、ヒト・モノ・カネを自由に移動できる仕組みで、主導権を握るのは米国です。
TPP参加で、日本の農業などは4兆5000億円縮小、十勝全体の地域経済では5000億円、雇用は4万人減少します。
「米国の農産物と労働力でお菓子をつくり、売るのも米国企業、そんな十勝には絶対にできない」と、総合振興局、商工会議所、農協、帯広市、町村会、議会など。25機関、団体が、まさにオール十勝でTPPストップに立ち上がっていることが報告されました。
また、半世紀にわたり酪農を営んできた方が「離農につぐ離農で地域で買い物さえできない。しかし、日本の将来のためにも酪農を守りたい。だからTPP参加を阻止するために頑張る。後継者はいない。1日1万円でヘルパー(牛の世話をする人)を雇って札幌に来た。自国の農業をつぶし、外国からも食料が輸入されない事態になっても農家の人は自分の食料はつくれる。都会の人はそうはいかない。だから都会の人間こそ、農家や酪農家の問題ではなく、自分の食料問題としてTPPを真剣に考えて欲しい」と、訴えたのが印象的でした。
まさに家庭菜園すら経験の無いマンション住まいの私のことです。都会人ほどTPPは「トンデモナク・ピンチナ・プラン」だ。
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