2016年6月15日厚別区民報原稿
市政改革に挑戦
「…でも~造りたいの!」
“札幌商工会議所など経済界が熱望”“1000億円規模の巨大事業(市の負担200億円)”と報じられる「都心アクセス道路」皆さんご存知でしたか?
市の調査でも「混雑度」は最低ランクで「渋滞やそれに伴う極端な遅れはほとんどない」のに、わざわざ創成川通に巨額の費用を投じる道路建設など、とんでもありません。税金の使い道として大いに問題ありです。
6月3日の総合交通調査特別委員会では、創成川通機能強化についての調査結果が報告され、創成川通の現況と課題として、交差点での交通事故が多く、死傷事故率は全道平均の約6倍、札幌市の約2倍だと言うのです。
そこで、具体的な事故発生状況について質問しましたが、どの道路との比較なのか、創成川通より死傷事故率が高い道路があるのか否かなど、ほとんど詳細について把握していませんでした。また、期待される効果として、観光・ビジネスの分野において、車で移動する際に時間信頼性と速達性の向上が図られることで丘珠空港の活用を促進する効果が期待されるというのです。
しかし、特に冬期間の安心、安全と時間信頼性、速達性の向上、或いは公共交通の利用促進と環境問題などを考慮するならば、地下鉄東豊線の栄町と丘珠空港間にシャトルバスを運行するなど、地下鉄への利用を誘導することが、さまざまな観点から観光・ビジネスにとって最も効果が期待されると思います。
さらに、石狩湾新港の取扱貨物量が増加傾向のため、石狩湾新港との連携を強化することで、物流の信頼性などが向上することが期待されると言うのですが、その貨物が、どこにどれだけ運ばれ、都心に入って来る時間帯と量についても全く把握していないのです。これでは期待される効果の根拠としては極めて乏しいと言わざるを得ません。交差点の改良など事故防止対策は必要ですが、高架や地下構造の新たな「都心アクセス道路」は必要ありません。