彼の口から出た「この一つ一つが被災された方々の人生そのものですからね」との言葉に私は胸を打たれました。
　原型をとどめぬほど、泥まみれになったアルバムや通信簿、ランドセルなどを、歯ブラシを使って丁寧に泥をとり、天日で干し、可能な限り復元させる作業のことです。
　「気温三十七度を越す猛暑のなか、実に根気のいる作業だったけど、みんな真剣に黙々と続けるんですよ」と、日本共産党からボランティアに行った友人の話を聞きました。
　現地は海のすぐ近くなのに、全く潮の香りもせず、空気がほこりでよどみ、周辺一帯に悪臭が漂っているとのことでした。
　そんな被災地には、四ヵ月を経た今も、まだ沢山の被災者が劣悪な環境の中で生きていかなければならないのです。
　友人は、被災者に物資を届けたとき、つい「頑張ってください」と、言ってしまい、深く反省して、次からは「身体に気をつけて、何かあったら遠慮なく云ってください」と、被災者に話しかけるようにしたそうです。
　私は、ボランティアに行った友人が、言葉や態度にも気を使いながら、頑張れるだけ頑張っている被災者に対して、寄り添った活動であったことに感動しました。
　このように、日本のみならず、海外から献身的なボランティアが集まり、被災者の暮らしと気持ちを精一杯支えています。
　私は友人の話を聞きながら「知恵を出さない奴は助けない」「客人を迎えるときには自分が先に部屋に入ってろ」などと、上から目線の暴言を吐き、辞した復興大臣のことを考えました。
　人間には、考えたくもないのに、いやな奴ほど、思い出すことがあるものですが、こんな人物が初代復興大臣になるなど、ほんとうに許せない。あらためて怒りがこみ上げてきました。

京都大学原子炉研究所の小出裕章助教のブログ「脱原発の日」の冒頭の言葉から
―――原子力の上にある不安な現実から、自然エネルギーで地球上のすべてのいのちたちと共存できる責任と希望を持った未来につながる道を見つけていきたい―――

　わたしは、今、この思いで、「原発ゼロ」の運動を続けています。

７月７日「泊原発の廃炉をめざす会」が設立され、北電を相手に泊原発廃炉を求める訴訟を１０月くらいには起こす予定です、その原告団１０００人を集めることになりました。私もその原告の１人になりました。福島原発事故は終わりの見えない人類史上初めての大事故です。日本中の原発を廃炉にするための運動に１人でも多くの皆さんにご参加いただきたいと思います。

本日７月１０日は、私の４９回目の誕生日です。朝１０時から私も世話人を務める厚別区革新懇話会の総会で勤医協中央病院医師中野亮司先生の「放射線被曝と市の健康への影響」と題した講演会に行ってきました。５０人近くの皆さんが参加されていました。私は閉会の挨拶で、今日中野先生から学んだことを生かして、原発ゼロの運動を大きく拡げていこうではありませんか」と訴え、誕生日に、このロングランで続く運動を頑張りぬく決意をしました。

今日は、３回目の「原発ＺＥＲＯ　ｉｎ　あつべつ」を３時から、科学館前で行いました。多くの方が署名に足を止めてくださいました。買い物帰りの６０代の女性は「私のふるさとは福島です。福島は本当にいいところなんですよ。景色もきれいだし、食べるものも美味しいし。自慢のふるさとだったのに。畑に実った野菜はどうなるんでしょう？札幌にたくさん避難してきているけど、福島に帰えれる日が来るんでしょうか？福島はどうなるんでしょうか？原発はＺＥＲＯにしなければ。たった１度の事故が取り返しのつかないことになるんです。北海道から無くさなければ」と署名をしてくださいました。